2013年 10月 13日
JR北海道の処方箋<またまた続編> |
先回のエントリーでJR北海道にはISO9000シリーズの導入が一つの解決策との考えを書いた。
しかし少々舌足らず、そこでISO9000品質マネージメントシステムについてちょっと捕捉したい。
最初に先回のエントリーでこんな表を出した。
JIS(日本)とISO(欧米)の基本的な違い
JIS(日本) ISO(欧米)
・商品の品質を保証する ・「品質保証のシステム」を保証する
・メーカーの責任で顧客に保証 ・顧客の立場からメーカーに要求
・自主管理・自主検査 ・第三者機関の検証(証拠主義・契約重視)
・従業員の経験と知恵 ・マニュアルの厳守
此処で私が言いたいのは日本式はあくまで性善説。しかし時間とともに人も組織も変わる。その中で一貫して品質を保証するしくみ、これが日本式には欠けていたのだ。
その丁度いい事例が有る。昔日本には品質管理の最高の賞としてデミング賞と言うのが有った。受賞した会社は鼻高々で自慢したものである。
しかしこの賞がいろいろ問題がある事が分かり、特にこの賞を受賞した会社は業績が悪化する事が顕著になった。
ISO9000の品質マネージメントシステムはそのアンチテーゼなのである。
この要求事項の中でも最重点は三つ。
1. 品質マネージメントシステム(品質マニュアル)
2. 経営者の責任
3. 内部監査(内部品質監査)
この中でも最後の内部監査、これは内部監査員を決め、教育訓練し、マニュアルの基づいて監査する。
この内部の監査員と言うところが重要なのだ。外部から来た人間では内部の複雑な問題はなかなか分かり難い。内部の人間ならそれを発見できるのである。
例えば今回の脱線事故の発端となったレールの異常が放置された問題。
これを内部監査なら例えばこんな会話になる。
監査員:レールの異常を修正したデータを見せてください
担当者:ハイ、これ
監査院:アレッ、最近のデータが無いね。レールの検査報告書を見せて
担当者:・・ガサガサ、ハイ、これ
監査員:可笑しいなあ、最近も測定したはずなのにどうしてデータが無いの
担当者:・・・ まだ未処理です
監査員:不具合は15日以内に完了させる決まりでしょ。半年たって未処理は無いでしょ。
こんな会話で問題は直ぐ分るのである。
日本式の品質管理で一番欠けていたのがこの内部監査と言う考え方。
JR北海道建て直しのためには極めて有効ではないかと思えるのだ。
是非とも検討してほしい所である。
しかし少々舌足らず、そこでISO9000品質マネージメントシステムについてちょっと捕捉したい。
最初に先回のエントリーでこんな表を出した。
JIS(日本)とISO(欧米)の基本的な違い
JIS(日本) ISO(欧米)
・商品の品質を保証する ・「品質保証のシステム」を保証する
・メーカーの責任で顧客に保証 ・顧客の立場からメーカーに要求
・自主管理・自主検査 ・第三者機関の検証(証拠主義・契約重視)
・従業員の経験と知恵 ・マニュアルの厳守
此処で私が言いたいのは日本式はあくまで性善説。しかし時間とともに人も組織も変わる。その中で一貫して品質を保証するしくみ、これが日本式には欠けていたのだ。
その丁度いい事例が有る。昔日本には品質管理の最高の賞としてデミング賞と言うのが有った。受賞した会社は鼻高々で自慢したものである。
しかしこの賞がいろいろ問題がある事が分かり、特にこの賞を受賞した会社は業績が悪化する事が顕著になった。
ISO9000の品質マネージメントシステムはそのアンチテーゼなのである。
この要求事項の中でも最重点は三つ。
1. 品質マネージメントシステム(品質マニュアル)
2. 経営者の責任
3. 内部監査(内部品質監査)
この中でも最後の内部監査、これは内部監査員を決め、教育訓練し、マニュアルの基づいて監査する。
この内部の監査員と言うところが重要なのだ。外部から来た人間では内部の複雑な問題はなかなか分かり難い。内部の人間ならそれを発見できるのである。
例えば今回の脱線事故の発端となったレールの異常が放置された問題。
これを内部監査なら例えばこんな会話になる。
監査員:レールの異常を修正したデータを見せてください
担当者:ハイ、これ
監査院:アレッ、最近のデータが無いね。レールの検査報告書を見せて
担当者:・・ガサガサ、ハイ、これ
監査員:可笑しいなあ、最近も測定したはずなのにどうしてデータが無いの
担当者:・・・ まだ未処理です
監査員:不具合は15日以内に完了させる決まりでしょ。半年たって未処理は無いでしょ。
こんな会話で問題は直ぐ分るのである。
日本式の品質管理で一番欠けていたのがこの内部監査と言う考え方。
JR北海道建て直しのためには極めて有効ではないかと思えるのだ。
是非とも検討してほしい所である。
by tansoku159
| 2013-10-13 18:38