2013年 10月 09日
JR北海道の処方箋 |
JR北海道の不祥事が止まらない。しかも今回は悪質である。
事態がいかに深刻か?、それはJR北海道の記者会見時刻を見ても分かる。
10月8日午前0時、緊急の記者会見で問題を報告した。
先ずはそれを伝える報道から
<以下引用>
JR北海道:ATS不作動 「最後の砦」もおろそか 幹部らまた謝罪
毎日新聞 2013年10月08日 東京朝刊
「重大な事象を招いたことを重ねて、重ねておわびします」。JR北海道の特急列車で自動列車停止装置(ATS)が正常に作動していなかった問題で、JR北本社(札幌市中央区)は8日午前0時から記者会見し、冒頭で豊田誠・鉄道事業本部長と難波寿雄・鉄道事業本部車両部長が謝罪した。深夜の緊急会見には50人以上の記者が詰めかけ、相次ぐトラブルに厳しい質問が相次いだ。
ATSはヒューマンエラーを防ぐため、列車の安全運行の最後の砦(とりで)として取り付けられている。特急オホーツクは、その要の非常ブレーキが動作しないまま乗客を運んでいた。
非常ブレーキを作動させるためには、先頭車両にあるコックが「開」になっている必要があった。しかしオホーツクは最大約90日間にわたり、「閉」の状態になっており、非常ブレーキが作動していなかった。理由について豊田本部長らは「現在、調査中。最後に点検を行ってから、ここを触る修繕はしていない」と説明した。
難波部長は「最悪、ATSが鳴動してもそのまま乗務員がブレーキをかけなかったら、赤信号を行き過ぎてしまうこともあった。オホーツクは単線を走ることも多く、衝突や脱線も考えられないことではない」と明かした。定期検査にあたる「交番検査」では、ATSのコックまでは確認しないという。
今回、ATSが正常に作動するか確認したところ、非常ブレーキが利かなかったため、コックを調べて異常が見つかったという。この列車が最後に運行されたのは今月6日だった。【久野華代】
http://mainichi.jp/select/news/20131008ddm041040102000c.html
<引用終り>
JR北海道の不祥事は後から後から出てくる。
しかも深刻なのは悪意のあるサボタージュと思われるものが多い事だ。
今回の一件など間違いなくそれだろう。
だからこそJR北の幹部が「午前0時に記者会見」、こんな異常な事をそれもこの不具合で実際に事故が起こったわけでもないのに行った、此処にJR北の危機感が現れていると思う。
実は私がタイで仕事をしていて一番気にしていたのがこれだった。
悪意をもってのサボタージュ。
例えば良品の製品の中に外観上は良品と変わらない不良品を放り込む。
若しこんな事をされたら信用失墜、大問題になるのは間違いない。
自動車の場合リコールだって有りうる、実にトンデモナイ話なのだ。
しかし日本の社会のシステムは性善説でできている。そんな悪い事をする人などいない筈だ、こんな前提でできている。
此処に落とし穴が有る。
タイの会社でも2度ほどそんな事が有った。
監視カメラをつけたり、聞き取り調査をしたり、色んな手を打って見たが埒があかない。
最後の結論はと言えば・・・
現地人従業員は知っているのである。但し仲間意識なのか何なのか、それが我々の耳に届くことは無い。
その為の取り組んだのが「日本式のモノ造りの心の徹底教育」だった。
現地人経営幹部だけでなく、中間管理職から末端の一作業員までこれを徹底する。勿論簡単ではない。
そしてその為に一番効果が有ったのがISO9000の品質マネージメントシステムの採用だった。
ISO9000は欧米が中心でできたものだが、この中には日本の品質システムTQCの考え方が多数織り込まれている。
中でも有効だったのが「内部監査」と言う考え方。
会社の中のベクトルを合わせるためにこれが実に有効だった。
JR北が苦しんでいるが、そして心あるJRマンにこれならどうかと言ってアドバイスできるのがこの考え方である。
長くなるのでこの話は次回に。
事態がいかに深刻か?、それはJR北海道の記者会見時刻を見ても分かる。
10月8日午前0時、緊急の記者会見で問題を報告した。
先ずはそれを伝える報道から
<以下引用>
JR北海道:ATS不作動 「最後の砦」もおろそか 幹部らまた謝罪
毎日新聞 2013年10月08日 東京朝刊
「重大な事象を招いたことを重ねて、重ねておわびします」。JR北海道の特急列車で自動列車停止装置(ATS)が正常に作動していなかった問題で、JR北本社(札幌市中央区)は8日午前0時から記者会見し、冒頭で豊田誠・鉄道事業本部長と難波寿雄・鉄道事業本部車両部長が謝罪した。深夜の緊急会見には50人以上の記者が詰めかけ、相次ぐトラブルに厳しい質問が相次いだ。
ATSはヒューマンエラーを防ぐため、列車の安全運行の最後の砦(とりで)として取り付けられている。特急オホーツクは、その要の非常ブレーキが動作しないまま乗客を運んでいた。
非常ブレーキを作動させるためには、先頭車両にあるコックが「開」になっている必要があった。しかしオホーツクは最大約90日間にわたり、「閉」の状態になっており、非常ブレーキが作動していなかった。理由について豊田本部長らは「現在、調査中。最後に点検を行ってから、ここを触る修繕はしていない」と説明した。
難波部長は「最悪、ATSが鳴動してもそのまま乗務員がブレーキをかけなかったら、赤信号を行き過ぎてしまうこともあった。オホーツクは単線を走ることも多く、衝突や脱線も考えられないことではない」と明かした。定期検査にあたる「交番検査」では、ATSのコックまでは確認しないという。
今回、ATSが正常に作動するか確認したところ、非常ブレーキが利かなかったため、コックを調べて異常が見つかったという。この列車が最後に運行されたのは今月6日だった。【久野華代】
http://mainichi.jp/select/news/20131008ddm041040102000c.html
<引用終り>
JR北海道の不祥事は後から後から出てくる。
しかも深刻なのは悪意のあるサボタージュと思われるものが多い事だ。
今回の一件など間違いなくそれだろう。
だからこそJR北の幹部が「午前0時に記者会見」、こんな異常な事をそれもこの不具合で実際に事故が起こったわけでもないのに行った、此処にJR北の危機感が現れていると思う。
実は私がタイで仕事をしていて一番気にしていたのがこれだった。
悪意をもってのサボタージュ。
例えば良品の製品の中に外観上は良品と変わらない不良品を放り込む。
若しこんな事をされたら信用失墜、大問題になるのは間違いない。
自動車の場合リコールだって有りうる、実にトンデモナイ話なのだ。
しかし日本の社会のシステムは性善説でできている。そんな悪い事をする人などいない筈だ、こんな前提でできている。
此処に落とし穴が有る。
タイの会社でも2度ほどそんな事が有った。
監視カメラをつけたり、聞き取り調査をしたり、色んな手を打って見たが埒があかない。
最後の結論はと言えば・・・
現地人従業員は知っているのである。但し仲間意識なのか何なのか、それが我々の耳に届くことは無い。
その為の取り組んだのが「日本式のモノ造りの心の徹底教育」だった。
現地人経営幹部だけでなく、中間管理職から末端の一作業員までこれを徹底する。勿論簡単ではない。
そしてその為に一番効果が有ったのがISO9000の品質マネージメントシステムの採用だった。
ISO9000は欧米が中心でできたものだが、この中には日本の品質システムTQCの考え方が多数織り込まれている。
中でも有効だったのが「内部監査」と言う考え方。
会社の中のベクトルを合わせるためにこれが実に有効だった。
JR北が苦しんでいるが、そして心あるJRマンにこれならどうかと言ってアドバイスできるのがこの考え方である。
長くなるのでこの話は次回に。
by tansoku159
| 2013-10-09 21:10